突撃!!お仕事リサーチ!! [第1回] music studio hanamauii

2018/06/01 Teenage Kicks

TEENAGE KICKSを支えていただいている企業に突撃し、その企業が普段どんな仕事をされているのかをリサーチする企画『突撃!!お仕事リサーチ!!』
今回は、その記念すべき第一回として、TEENAGE KICKSを主催するmusic studio hanamauiiのオーナーである宮 一敬さんにお話を伺いました!

どんなジャンルの人とかでも気軽に入って来れるような雰囲気でありたいっていう風には思ってるね。

———まず、スタジオを始めるにあたってこういうスタジオにしたいとかってありましたか?音の鳴りとか、スタジオの雰囲気とか。

宮:あー…なんかね、えーっと、俺はなんかやっぱり自分達のジャンルに近い人だけが集まったりするスタジオだとなんか閉鎖的な感じになっちゃうし、こじんまりしちゃうと思ったから、どんなジャンルの人とかでも気軽に入って来れるような雰囲気でありたいっていう風には思ってるね。

———なるほど。ハナマウイってリハーサルスタジオだけでなく、色々されていますよね。他に何をされてるんですか?

宮:まず、一番最初にここ始めた時は貸し音楽スタジオ。で、それに付随してその機材に不備があった時の予備の機材を一式買っておいたのね。ドラムとギターアンプ、ベースアンプとか。けど、これタダで寝かしておくのももったいないなと思って、もう毎週のように機材が壊れるなんてことはなかなかありえないので。だったらそれを機材レンタル業として、始めようかなっていうので、最初はその2つくらいだったんだけど。

———最初は、その2つだけだったんですね。

宮:そうそう。それで、始めてから一年半くらいの時に「レコーディングをしよう」ってなって、まぁその時は俺がやってたわけじゃ無くて、今はmusic studio SIMPOっていうところにいってやってる、俺の大学の先輩の小泉さんって人がいて、その人が「レコーディングやろうや」ってなって、で機材買ってレコーディング業を始めた。けど、小泉さんが独立して、で機材が余ってるからもともと興味もあったし、じゃあ自分でやってみるかって言ってレコーディング業始めたのが8年前。
まぁ、あとレッスンとか中古機材買取・販売やったりとかっていうのも始めて、TEEN AGE KICSに関しては、5年前に、京都外大西高校の顧問の先生が「京都にいっぱいあって部員さんもいるのに簡単に出れる大会が無いから、なんかちょっと主催していただけませんか」ってなって始めて、まぁ、今年で5年目。だいたいそんな感じ。あ、あとは、音響のオペレーターをしにいったりとか、あとその、機材組み立てたりする人材派遣とか。まぁ、そういうのもやってるね。

———レコーディングは、なにか始めようってなるきっかけはあったんですか。

宮:いや、もうなんか、スタジオ始める時から、いろいろ小泉さんには相談をしてて、うん、彼は元々そういうの好きだし、俺も興味あったんで、うん。とりあえず、その、スタジオのところに、キャノン(ケーブル)のマルチボックスの穴を開けとこうとか言って、とりあえず付けとくだけ付けといたら後でなんとかなるしとか言って、そういうアドバイスはもらったりしてて。

———じゃあもう、リハーサルスタジオだけじゃなく、レコーディングスタジオとしても後々、機能させられるようにってことでスタジオを作ったってことですか?

宮:当時は今よりも本格的なレコーディングができるスタジオって、今よりもぐっと少なかったのね。だけどあの、ちょっとこう、最初は自分達で録ったりとか簡易的なデモを作ってそこから持ち上がってきたら結構、そのメジャーとかインディーズレーベルとかでも食べていけるような時代だったので、そういう人達が東京とかのスタジオでレコーディングさせていくのが主流だったんだけど。やってく中で時代も変わっていって、そういうニーズも増えていって、インディーズバンドマンでも自分達で30万円くらい予算を出して、CDを売っていったりする計画を立てるみたいな時代になったので、”まぁ、とりあえずやってみよう”からそういう時代のニーズとかに応えていって、で、まぁ、その今至るって感じかな。

———じゃあ、その世の中の流れとかを見て「これが要るんじゃないか、これをやったらお客さんに必要としてもらえるんじゃないか」みたいな感じでどんどん業務が増えていった感じですか。

宮:そうそう、本当にそうだよ。




片山ブレイカーズが高校生を応援しているっていう番組に変えちゃわない?って言われて

———話は変わりますが、『BREAK ON THROUGH』ってあるじゃないですか。

宮:ラジオ番組(毎週日・火23:00〜24:00 α-station)ね。

———はい。ちょっと前まで、片山ブレイカーズ&ザ ロケンローパーティの『BREAKERS NIGHT』だったじゃないですか。それが『BREAK ON THROUGH』になって、宮さんが出演することが決まったのはどういう流れだったんですか。

宮:もともと、TEENAGE KICKSがどんどん大きくなっていったのね。二年くらいやってて、京都府の軽音楽連盟がそれきっかけでできたりして、当然、人数も出演者の人数も多くなっていって、最初の一年半ぐらいは本当に一人で全部のことをやってたのよ。司会も審査もとか言って、へへへ。で、流石に手に負えないなぁとなってきて。けど人に手伝ってもらうからには、その人にも利益があるような人に相談しに行かなきゃいけないと思って。それで少しでもwinwinな関係になれるように。

———で、片山さん(片山ブレイカーズ&ザ ロケンローパーティVo.)に相談したんですね。

宮:そうそう。これこれこういうイベントなんだと。でも俺一人だと手には負えないと。でラジオとかでワンコーナーとかを月一とかで、もう本当にショートコーナーとかでいいんで取り上げてくれないかなと。そしたら片山ブレイカーズも高校生に知ってもらえるきっかけにもなるし、いいんじゃないかなって。その話をしたらα-stationの編成の人が堀さんって人で、俺がYOGURT-poohってバンドやってた時に、番組のディレクターをしてくれてた人で、宮くんそれ面白そうじゃんってなって、ちょっとみんなで飲みに行こうよって。それで、その堀さんに、ちょっと考えたんだけど今までみたいな片山ブレイカーズとしての番組じゃなくて片山ブレイカーズが高校生を応援しているっていう番組に変えちゃわない?って言われて。

———すごい展開ですね(笑)

宮:正直、俺はそんな大それたことまで考えてなかったし、片山くんにも申し訳ないじゃん、そんなの。だから、え!?って(笑)「いや、それはそれで面白いとは思うんですけど片山くんがどう思うかなんです。」って言って。そしたら、片山くんも「そろそろ俺も、新しいチャレンジをしなきゃと思ってるし、なんか新しい挑戦だと思ってやりたいと思います。」ってなって。じゃあ、宮くんは高校生と片山くんを繋ぐ役として宮くんも出てって言われて始まったのがBREAK ON THROUGH。

———なるほど。それじゃあ、今やってることってYOGURT-poohでやってた時のことが活きてる感じですか。ラジオの話でも、編成の方が昔のやってた番組のディレクターだったりとか。

宮:そうだね。やっぱり、何つうのかな、人脈なんだけど。どんな仕事でもそうだと思う。自分一人でやれることっていうのは限られてるので。高校生の大会を開くとか優勝したらレコーディングしてPVを作る発想自体はそんなに目新しくないはずなんだよね。それを実行するためには、いろんな人脈が必要で。例えばスタジオ建てたこと自体がYOGURT-poohでの経験、音楽での経験があって、契約自体は短かったけど、まぁ、それだけでご飯食べてたから必死な訳よ。そこで得た知識とかもあるし。で、YOGURT-poohのことだけじゃなくて、そっからもね、色々何かしらやってたから、そういう中でDJ機材の知識ができた。とか全部連動して。

———いろんなバンドでプレイしてた経験が今に活きてるってことですね。

宮:ティーンエイジで音響の機材貸してくれたり、PAでたまに入ってくれる瀧井さんって人がいるんだけど。その瀧井さんは、俺とYOGURT-poohの後に一緒にバンドやってた人だからね。大阪の扇町para-diceていうライブハウスのオーナーでもあるんだけど。PVを撮ってくれてるのはLainy J Grooveっていうバンドでベースを弾いてて(Lainy J Groove 浜田淳)、そのバンドは昔俺がレーベルやってた時のレーベルのバンド。カズキ(TEENAGE KICKSスタッフ)は一緒にバンドやってるメンバーだったりもするし。そうやってみんな繋がってる。

「うわぁ、やってんなぁ。俺も頑張らななぁ」みたいな事とかがいっぱいあって。

———少しバンドの話が出たところで、プレイヤーとしての話も聞かせてください。高校生の時ってバンドやってたんですか。

宮:一応やってたやってた。もちろんコピーバンドだったけど。

———その時からベースですか?

宮:そうだね。あ、最初ちょっとドラムも叩いたかも。

———いつから楽器始めたんですか?

宮:えー… 中3か高1くらいかなぁ

———あ、じゃあ、もうTEENAGE KICKSで「軽音楽部入ってからはじめました」みたいな子とスタートラインは一緒。

宮:そうだね。一緒だし、明らかに俺より上手いなと思ってる。当時のね。大学4年ぐらいでめっちゃ上手くなったの俺。

———その時は、これで伸びたなって思いますか?

宮:まぁ、周りがすごかったからね。だって、くるりとかは明らかに上手かったんだって本当に。ちょっと、やっぱり異常だった。大学入った時に“大学ってこんなすげぇのか”って思ったんだけど。だってキセルのお兄ちゃん(辻村 豪文)とかも斉藤和義のバックでやってるし、くるり辞めた森さんもスタジオミュージシャンだし、くるりのメンバーもいるし、部長(大村 逹身)も途中でくるり入るし。メジャーレーベルだって1つのサークルから5個出てるから同時代に。

———すごいですね。

宮:で、まぁまぁ周りの影響もあって。あ、なんとなく弾けてるくらいじゃ勝てないなと思って、なんかこう例えば(岸田)繁さんとか「お前はステージの見栄えはいい。後エイトビートもかっこいいとは思ってる。けど下手やな。」って言われて、なんかこう悔しくて。確かにそれは劣ってるのは自分でも明らかにわかってたんで、無我夢中で練習して、技術的なことで言うとピッキングフォームもちゃんと見直した時に、これを元にちゃんとここの基礎を固めておいたら何かやりやすくなるなと思って。そこから、道が拓けた。

———サークル内で切磋琢磨というか、各バンドであーだこーだ言ってどんどんその言ってる間に宮さんの技術も上がっていったって感じですか。

宮:それはあるだろうね。だんだんそれぞれサークルじゃないところでバンドをやりだして、まぁ、くるりが一番最初で。たまにしか会わなくなったりするんだけど。なんかタワーレコードの前歩いてると、ドンっとくるりのポスターが貼ってあったりとか「うわぁ、やってんなぁ。俺も頑張らななぁ」みたいな事とかがいっぱいあって。そっからは、メジャー期にいろんなバンドと対バンしたし、もちろん今でも生き残ってるバンドもいるし、そういう人達から刺激を受けたりしつつ。

———当時の、メジャーの空気感ってどうでした?

宮:やっぱりみんな仕事としてやるので、なんて言うのかな。要は同じフィールドで戦ってる同志みたいなのもあるし、けどライバルっていう感覚もあるし、お互い良いなと思ったら盗み合う。だから、それは別にこう「宮くんのあのエフェクターは何を使ってるんだ」とか「そのアンプはどうなんだ」とか。俺も、ギタリストとかでも足元見にいったりして「〇〇くんのそのエフェクターあんまり見ないけどどこのやつ?なんで使ってんの?
」とか言ってみんなで盗み合いとかしながら飲み会とかでも色々話して刺激をもらいつつ…まぁでもその中で抜け出せるバンドっていうのは、ごく僅かなのでやっぱり悲壮感みたいなのはある。必死みたいな焦りもあったし。バーンって最初は良くて、でもそっからの体力がなかったから、落ちたりとかして。その後出てきた仲良いバンドのライブ行ったら俺らの客がめっちゃいっぱいいるとか。そういうのを味わったりとかするね。

———今の話を聞いているとバンド同士でやってる事は、サークルの時から変わってないですよね。盗み合ったりとか。

宮:あー、そうだね。1つだけ思うのは、今のTEENAGE KICKS出身の子達にも思うんだけど、「そこだけで絶対につるむな。」とだけは言いたいね。本当に音楽やりたいんだったら。音楽で上を目指したいんだったら。

———もっといろんなところに繋がりを。

宮:そうそう。例えば一緒にね、集まってイベントしたりするのもいいけど、それはあくまでもホーム。でそういう人たちは顔を知ってるし久しぶりだねっていうことで盛り上がってるから、曲を何回も聴いてて覚えてるから下手な演奏でも勝手に盛り上がって進んでいく。それはね、他のインディーズ界隈でもそうなんだけど。けど本当に得なきゃいけないお客さんは、全然知らへん曲を聴いてそれでも初めてライブを観て「すごい、ちょっと家帰ってもう一回音源聴いてみよ。なんなら、音源買って帰りたい。」って思わせるお客さんを掴まないと仕事にはならないじゃん。で、同じ人ばっかり聴いててもそうはならないから絶対に。だから、それだけは気をつけてるね。

———ホームはホームとして。

宮:大切にするべきだけれども。

———もっと周りに、もっといろんなところに目を向けて。

宮:例えばその、こんなオファー来ましたってバンド運営してたら来るけど、これ4,5回やってんなコイツらってめっちゃ仲良くなってるけど今の時期は控えとこうとか。代わりに全然ちょっとジャンルも違うけど、ここの方が今のバンドにとって俺たちにとってお客さんを増やすチャンスだからってそこ飛び込んで行ったり。そういうのが、めちゃくちゃ大切だと思う。

———宮さんが考える、バンドやる上で大切なことってなんですか。

宮:これが一番大切っていうのは、やっぱりオリジナリティなんだよ、結局は。例えば「〇〇ってバンドがめっちゃ好きだ。〇〇みたいな曲をつくろう」ってなったら、〇〇好きがちょっとついて来るかもしれないけど、〇〇がいる以上は、〇〇より上にはいけないというかワンアンドオンリーにはなれないわけよ。だから結局は、このバンドでしか聴けないようなサウンドがあるんだっていうモノでないと結局は生き残れない。それは、演奏してる人も一緒かな。「なんかめっちゃ誰々の真似やん」みたいなのよくあるでしょ。それは、もう本家の音源聴いてたら満足しちゃうわけで。”これはね、音楽だけじゃないよ、どんな仕事をやっててもそうなんだよ結局。”新商品作りましたって一時期は売れるかもしれないけど、本当に大切なものじゃないとずっと残らないんだよね。たとえ販売量が少なかったとしても、あれしかないっていうモノが生き残って来るものなので。

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