突撃!!お仕事リサーチ!! [第4回] 七条河原町 Cross Road Studio

TEENAGE KICKSを支えていただいている企業に突撃し、その企業が普段どんな仕事をされているのかをリサーチする企画『突撃!!お仕事リサーチ!!』
第4回は、『七条河原町 Cross Road Studio』の『IWATAMA VOCAL SCHOOL』の山本 大樹さん(以下:ゲキ)と『TRIAD GUITAR SCHOOL』の福原 千晃さん(以下:千晃)にお話を伺いました!!
別に、二人で一つの名前に統一せんで良くない?って(笑)
———まず、ここのレッスンスタジオはどういうスタジオなんですか。
千晃:ここは、ボーカルもギターも両方学べるっていうのが、最初のコンセプトで。スタジオというか、教室やね。2012年9月からやってます。
ゲキ:よう覚えてるなぁ…ってことは、もう6年!早いなぁ。
———それはもう、最初から2人で。
ゲキ:そやね。
千晃:そうそこから、二人で。
ゲキ:それまでは、お互い個々にはやってたな。俺は、雇われでやってたし。
千晃:僕は、フリーのギター講師で。よくあるんやけど、スタジオに教えにいったり、どっかのスタジオ借りて個人で教えてるみたいな。そういうスタイルでやってて。2012年のタイミングで一緒にやり始めたかな。
ゲキ:元々、俺がまだ雇われてる時から千晃が俺に「やらへん?」言うてて。「俺は何か自分でなんかやるのとか性に合わへんし、誰かの下についてやるぐらいがちょうどええと思ってるからええわ。」みたいな断り方してた気がするわ。
千晃:そやったそやった。
ゲキ:でそこから2,3年ぐらい経ってから、俺が雇われてた時のオーナーと、そりが合わへんくなった時に、また他に職場探すのもなぁってなって、1回やってみよかな!みたいなノリで。「あの時の話やけど…」みたいな。
———で、気づいたら6年
千晃:気づいたら6年経ってたなぁ。
———最初フリーでやってて、こうやって音楽スクールを自分で作ろうと思ったのはなんでですか。
千晃:えーっと、元々、フリーでやっていた時よりも前に僕も、音楽教室に勤めたことがあって。やっぱり、大手はグループレッスンが多くて、グループレッスンって一人ひとりに目を向けにくくて、ほんまに純粋に教えるってなった時に2人3人以上ってなったらやりにくいし、そもそもそこらへんの学校じゃないんやから。それで1人でやろうと思ったんです。で、フリーでやってる期間があって、しっかり教室構えてやろうっていうステップアップがあって、ゲキさんにもその間に声かけて。だから、元々温めてたものではあったんやけど。
———で、ゲキさんが言ってた様なタイミングがあって。
千晃:そうです。なんでゲキさんが乗ったかはわからんけど、そこでやろうってなったから、そこが2012年で。
———少し気になったんですけど、IWATAMA VOCAL SCHOOLとTRIAD GUITAR SCHOOLとで名称が違うじゃないですか。それは何かこだわりがあってですか?
ゲキ:1個の会社にした時に、お金のことがめんどくさかったのと、名前決める時にお互いの意見が合わへんかったな。俺は「コレがいい。」千晃は「それはちょっと。」みたいな。名前が決まらへんくて、別に、2人で一つの名前に統一せんで良くない?って(笑)
千晃:まぁでも、電話は一緒やし、場所も一緒やし、地図上で出した時にどっちを調べても一緒やから、そこで1個の名前が必要やから、七条の”交差点”っていうことで『Cross Road Studio』っていうのが表向きには使ってるんですけども。でもクロスロードって電話出るときにしか言わへんな。

左が山本大樹さん(ゲキさん),右が福原千晃さん(千晃さん)
で、落ちるっていう。
———元々、2人はバンドマンだったんですか。
千晃:そうですね。もちろんバンドマンやってましたね。今も、講師と並行してやってます。
ゲキ:俺はやってなかったです。なんなら、俺、声優目指してたし。
———ゲキさんにお聞きしたいんですけど、元々、バンドマンじゃないのに、なぜボーカルスクールをやろうと思ったんですか?
ゲキ:元々 声優目指してた時に、もうこの歳になって夢を追い続けるのはどうかと思う時が来てね、最後にもう一度だけ挑戦してみようと東京の養成所に通ってた時期があったんやけど、それでも上手いこといかへんくてさ、で「さぁ 何しよかな…」ってなった時に求人票をパラパラめくっててん、やっぱ声を使った仕事に就きたいと思ってナレーションや司会を募集してるとこ探してたんやけど、そしたらボイストレーナー募集ってのを見つけたのよ。
で、 オーディション形式やったんやけどそれなりに歌好きやったし、そこらへんの人よりかは歌えてる自信があったから一回行ってみよかなって行ったんが始まりかなぁ。
———なるほど。
ゲキ:で、落ちるっていう。
———落ちたんですか!?(笑)
ゲキ:「なんか、アカペラで歌ってもらいます。」って言われたらさ洋楽の方がええかなぁって思うやん?それで、洋楽練習していってん。本番「歌ってもらっていいですか?」って言われて歌い出したら「邦楽でお願いします。」って言われてさ。で、急遽、邦楽…邦楽…ってなった時に、尾崎豊の『I LOVE YOU』やったらソニーのオーディションで最終審査まで残ったことあるからいけるわ!と思って歌ったんやけど、その日、深夜で働いた後で、全然寝てへんし声でーへんし、頑張って発声練習していったんやけど、歌いだしたら緊張かわからんけどめっちゃ低いキーで歌ってしもて…低すぎて声がひっくり返るっていう。アイラ〜ビュ〜↑〜↓〜↑ってなって。(笑)
一同:(笑)
ゲキ:それで、次は受かったろ。って思って。
———逆に火がついたんですね。
ゲキ:で、ずっと、その求人表見てて。半年ぐらい見続けたんちゃうかな。そしたら「募集!!」って書いてあって。ここ立ち上げるまで、雇われで働いてたって感じかな。
生徒がやりたいこと第一優先。
———それはここまで続けてるっていうのは、ボーカルスクールにやりがいを見出したからですか?
ゲキ:あるある!めちゃめちゃあるな!やっぱりこんな音痴で下手やった人が「あぁ、うまなったなぁ。」とか。嬉しいな。
———千晃さんは、そういうやりがいありますか。
千晃:すごいあります。なんていうかね。初心者がすごい多いんで、手にとって上手くなるのが目に見えるんですよね。そら日常とか、僕らは音楽やってて当たり前やし、毎日ギター弾いてるから、触ってて当たり前やから気づかへんねんけど。なんか一歩外出た一般の人たちが、ギターとか音楽に触れるっていうのを、習慣にしてくれるわけですよね。なんかそうやって、人口を増やしているっていうのが。初心者が多いし、特にそういうところがやりがいがあるのかなぁって。
———お二人が教える上で持ってるポリシーとかありますか。
千晃:生徒がやりたいこと第一優先。
ゲキ:あー、やりたい曲とか?
千晃:って一言で言ったけど、目的色々あるやん。例えば、学祭でこれやらなあかんとか。なんか長期的に見て趣味でやりたいって人もいるやん。やりたい人によって違うやん、進め方が。何がやりたいんかマジでわからへん人もたまにいたけど。さっきも言ったけど、グループレッスンじゃなくてウチはマンツーマンやから、一人一人のペースに合わせられるし、そういう意味で第一優先は生徒さんに合わせるっていう部分だけですよ。
———なるほど、その生徒一人一人に沿ったというか。
千晃:そう!だから、一人一人カリキュラムは全部違いますよ。そっち(ゲキ)は違うと思うけど。
ゲキ:そうやなぁ…
———ゲキさんはどうですか。
ゲキ:んー俺は…ポリシー…頭ごなしに押し付けへんかなぁ。声って感覚的要素強すぎるからさぁ。絶対こっちが100%合ってるって思ってやってたら、伝わらんかった時に破綻してしまうし、常にもっとこの子にはこういう切り口でやったほうがいいんちゃうかなぁとか。これ一回やってみるけど合わへんかったらごめんとか。…例えば声が固い子がいて、甲状披裂筋っていうのが硬くなったりして声が固くなってんのかなぁって思うんやったら、輪状甲状筋っていう筋肉を働かせて声帯の伸展を助けてあげて、甲状披裂筋のストレッチをしたほうがいいと思うねん。だから、とりあえず『い』の発声をしていきたい。って言うけど、それであかんかったら、また別の方法考えてみたいな。常に「こうやから、これやったら良くなる」って感じではすすめて行けへん。頭ごなしに押し付けるんじゃなくて、つねに「やと思う。」でレッスンしてるなぁ。

スタジオには、ギターを始めとした機材設備が充実しています。
てか、100個もコピーしてたら、個性出てきてるはずやで。
———『TEEN AGE KICKS』は、高校生のイベントで、初心者からずっとやって来てる子までいろんな子がいるんですけど、上手くなる秘訣ってありますか?
ゲキ:『真似』ちゃう?
千晃:あ、素晴らしいこと言ったね。
ゲキ:やっぱ、完コピやんなぁ。
千晃:それ最近じゃないけど、俺がずっと言ってるやつや。やっぱり行き着くよなぁ、そこに。例外ないんかなぁ何か。
ゲキ:いややっぱり、その道を極めようと思ったら、まずは100個ぐらいの曲完コピしたら相当上手くなってるよな。
千晃:これはもう、理屈抜きで言えることはそれくらいしかないかなぁ。(笑)
———そこから、個性が生まれていくみたいな。
ゲキ:せやなぁ。てか、100個もコピーしてたら、個性出てきてるはずやで。
千晃:最近、思うねんけど。僕らが言ってる完コピって完璧にコピーやん。完璧じゃないよね、まだ。60%で完コピやって思われてることが多い。
ゲキ:あー。なるほどな。
千晃:そうじゃないねん。120%のコピーを100曲やったらもう理屈抜きで上手くなってるわ。
ゲキ:完コピするなら誰挙げたい?
千晃:エリック・クラプトンかなぁ。んーでも、それは、やりたい音楽にもよるから一言では言えへんなぁ。
高校生達よ不純な動機を持て!!(笑)
———高校生のバンドマンに向けて二人からメッセージお願いします!
ゲキ:ハッチャケてほしいかな。なんかあんまりよくわからんかもしれへんけどもっと暴れてほしいなぁ。なんか収まってる感すごかったもんなぁ。
千晃:あぁ、なるほどね。
ゲキ:シュッと収まってる感じ、ライブ経験とか、それって高校出てから気づくことかもしれへんけど。
千晃:でもそれって、一言でハッチャケてほしいでいいの?
ゲキ:なんていうか、調子ノリいいひんそう。いてたやん調子乗り、俺そういうタイプやもん。やるなって言われてもやってまうもん、多分。ステージとか降りてまうもん。
千晃:3mくらい上のところからジャンプして、骨折したりとか。やめろって言ってんのに、市長がおんのに市長いじりに行くとか。
ゲキ 一人ぐらいいて欲しかったなぁ。俺らの時代音楽やってる奴一人もいい子おらんかったしなぁ。アホかちょっと悪いヤツかやろ(笑)
———確かに…自分は完全にモテるが為にやってましたね。
ゲキ:確かに、モテるが為やな。不純な動機が欲しい。高校生達よ不純な動機を持て!!!!!!!(笑)
いいこと言うた。俺それにしてもらお。不純な動機がめちゃくちゃパワーになると思うねんなぁ。不純な動機を持て。
千晃:んー………俺も不純な動機を持てかな…。
一同:(笑)
千晃:大丈夫?言葉足らずすぎひん?これで終わるんやろ。
ゲキ:かっこいいやん。バッと!!
———いいと思いますよ!
ゲキ:俺もバンドしよかなと思ってる。モテたいし。
千晃:今!?
ゲキ:彼女ができた瞬間にバンド解散。
———(笑)
ゲキ:おらんかなぁ俺に彼女が出来るまで付き合ってくれるバンド。
千晃:どうする結成10年とかなったら。
ゲキ:やばいなぁ(笑)
著:岡本 海平
写真:濱崎一樹

七条河原町 Cross Road Studio
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12:00~22:00 (21:00 最終レッスン)
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